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9-10 病室での3人 2

ผู้เขียน: 結城 芙由奈
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-06-05 09:02:19

「うわ、な、何? 翔」

「おまえ、もう今日は会社に戻れ。いきなり副社長と秘書が会社から消えてしまえば社内が騒がしくなるだろう?」

「え? だけど、もう秘書課の人達には連絡を入れてあるけど? それに今日は取引先との打ち合わせも何も無いし……」

「いいから早く戻れ。それでまた夜に俺のPC を持って来てくれ」

「ええ? 翔。もしかしてここで仕事をするつもりなのかい?」

「ああ、当然だ。今は何処にいても仕事が出来る時代だからな」

すると今迄黙っていた朱莉が会話に入ってきた。

「駄目ですよ、翔さん。入院中は大人しくしていないと」

「いや、そんなこといってられないんだよ。仕事は山積みなんだ。これが病気だろうと何だろうと、身体が動けるなら仕事をしないとならないんだよ」

「翔さん……」

(私には翔さんの仕事の事は何も分からないけれど、きっとそう言う物なのね……)

「わ、分かったよ。翔。それじゃ会社に戻るよ。又退社後に病院に寄らせて貰うよ。それじゃ、朱莉さんもまたね」

「はい。各務さん、今日は本当にありがとうございました」

「いいんだよ、当然のことをしたまでだから」

笑顔で見つめあう修也と朱莉を見て、翔の胸の内に苛立ちが募ってきた。

「ほら、さっさと行け。修也」

つい、乱暴な言い方をしてしまう。

「ああ、ごめん。すぐ行くよ。それじゃあね」

修也はカバンを持つと足早に病室を去って行った。

「あの……翔さん。私もレンちゃんのお食事をさせに行ってもいいでしょうか? お腹を空かせているようなので」

「あ、ああ。そうだったね。気付かなくてごめん。いいよ、行っておいで。ついでに朱莉さんも食事をしてくるといいよ」

「はい、ありがとうございます。」

朱莉は笑顔で翔に返事をすると、ママバックを持って病室を出て行った。

「……」

病室に1人残された翔は溜息をついた。

「全く……俺は何をやっているんだ? 折角邪魔な修也を追いやったと言うのに……。いや、それ以前に、俺は何て心の狭い人間なんだ……」

そして翔は目を閉じた――

****

 朱莉が蓮を病院用のベビーカーに乗せて1Fの病院内にあるレストランへ行くと、そこに修也の姿があった。

「え……? 各務さん?」

見ると、修也はラーメンを食べている所だった。

「各務さん!」

朱莉が呼びかけると、修也は顔を上げて恥ずかしそうに手を振った。朱莉も笑顔になり、蓮を連
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